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デブサミ2022レポート 起業から学んだこれからのエンジニアのキャリアパス

※この記事は2022年2月17日に実施された Developers Summit 2022 のセッション内容をもとに作成しています。

インフラエンジニアから開発やインフラ部門等の管理職のキャリアを経て、クラウドインフラやデータ分析基盤の設計・構築・運用を手がける株式会社grasysを起業。経営者でありながらエンジニアとして今も現場に立つ、grasys代表の長谷川が、自身のこれまでの経験から感じた、 エンジニアのスキルアップやキャリアパスのあり方 についてお話します。

会社は誰かの持ち物。前会社の売却をきっかけに起業を決意

20代前半のうちに、ウェブ制作、サーバー管理、DTPオペレーターなど複数の職種を経験するなかで、何か一つに絞って専門的にスキルを高めないと生き残ることができないと感じ、システム分野に注力することを決心しました。
複数社で大規模なITインフラを扱うエンジニアとして経験を積み、ソーシャルゲームの開発・運用を手がける会社でインフラ部門と開発部門、合わせて120名程の組織の管理職を経験した後、インフラ部門、開発部門、企画部門、デザイン部門、合わせて約350名の組織の管理職としてマネジメントを担当しました。
それぞれの組織の管理職として、約1年半で6,335時間もの時間を採用活動に費やしました。たくさんの方と面接をした経験から得られる学びは多く、後に起業する上で役に立ちました。
しかしその後、これだけ心血を注いだ会社が売却されてしまいます。そこで自分の意思とは関係なく状況が180度変わってしまう現実に直面し、 会社は人が所有する持ち物だ ということに気づきました。
この気づきがきっかけとなり、grasysの起業に至りました。

エンジニアの仕事の本質は、実現・改善・解決すること

採用活動に携わるようになってから10年ほど経ちますが、数多くの面接に参加する中で、キャリアパスに迷っているエンジニアの方をよくお見かけします。そんな方は、自分が興味を持てる業界を探してみると良いと思います。

キャリアパスに悩まれる方の共通点として、技術や環境だけで仕事を選んでいる場合が多いように感じます。エンジニアは特定の好きな技術を持っていることは当たり前ですし、好きな技術や得意な技術にこだわることも大切だと理解できます。
ただ、私は エンジニアの仕事の本質は、“実現・改善・解決”をすること であり、「どの技術を使うか」ではなく、 「その技術を使って何を実現するか?改善するか?」がより重要 だと考えています。

例えば私の場合は、いちユーザーとして小さい頃から今でもゲームに親しんでいて、ゲーム業界が大好きです。オンラインゲームなど同時接続されるゲームのシステムには、世界中から数十万、数百万単位のアクティブユーザーが集まってきます。ユーザーの温度感も高く、ゲーム内でのユーザーの動きが、波を打つようにシステムに反映され、生きているとさえ感じられます。1秒の遅れがゲームの質に大きく影響するので、システムに求められるレベルは非常に高く、技術的に難易度の高い課題も満載ですが、その分やりがいがあって、何より好きな業界なので楽しんで取り組めています。

めまぐるしくテクノロジーが進化し続けるなかで、技術の方向性だけで自分の進む道を決めてしまうと、10年単位の年月で将来を見据えた時のキャリア形成が難しくなると思います。好きな業界で、その業界の課題を解決するために技術を活かしていくと、自然と必要な知識のインプットができるようになり、進むべき道に迷うことがなくなるはずです。

しゃべれて作れるエンジニアになろう

私はエンジニアの方にこそ起業は向いていると思います。なぜなら、エンジニアをルーツにした創業社長で素晴らしい方が多いのもひとつの事実だと考えています。
また、エンジニアが得意な「論理的思考」は、起業する上で重要な要素だからです。例えば、私は組織を論理構成図のような感覚で捉えることで、「人」ではなく、「役割」で設計しています。そういった面では、経営者としてエンジニアの素養が活かせています。

一方で、エンジニアならではの悩みもあります。私は根っからのエンジニアなので、 コミュニケーション能力をはじめとするソフトスキルが不足している と感じることがありました。会社を経営する上で必要なスキルは様々ありますが、仕事をどう得ていくかの部分である、「営業力」は特に重要です。
ソフトスキルは営業力に繋がる重要な要素だと考えています。私も創業当初は苦労しました。

またエンジニアのキャリアパスのルートは大きく分けて3つ、マネジメントルート、起業ルート、CTOをはじめとする技術のスペシャリストルートがあると考えています。
マネジメントルートでは、マネージャーとして日々部下との会話が発生しますし、部下の悩みに対して的確な助言が必要になる局面もあります。
起業ルートでは、社員はもちろん、他企業の担当者、お客様との会話が発生します。
技術のスペシャリストルートでは、異業種、異職種のスペシャリストと会話する機会が増えます。
いずれのキャリアパスを選択しても、異なる経歴や異なる業務の方とのコミュニケーションが必要になります。
互いの専門用語が異なる分コミュニケーションはより一層難しくなるため、コミュニケーション能力をはじめとするソフトスキルの習得は、エンジニアのキャリアパスに必要不可欠です。

「自分は技術だけでやっていく」と考える方もいると思いますが、ソフトスキルの習得を無視しすぎてしまうと、組織の中で孤立してしまいます。たとえ、技術力があっても、1人で大きなことを実現するのは困難です。
エンジニアだからと言って、技術ばかりに固執せず、仲間をつくり、仲間を大切にしましょう。そして、しゃべれて作れるエンジニアになりましょう。

自分で作って実現できる上にしゃべれたら、より仕事の幅も広がります。
エンジニアにとって「しゃべれて作れる」力は大きな武器になるのです。

好きな業界が見つからない方へ

技術が好きだけど、好きな業界が見つからないというエンジニアの方に、 クラウド系のインフラ業界はおすすめです。 比較的新しい業界なので、お客様の業界を選ばない企業が多いと思われます。そのため、仕事を通して様々な業界と接する機会が持てることは大きな魅力のひとつです。

業界ごとのビジネスの違いや課題に触れ、“実現、改善、解決”していくこと はチャレンジングで非常に楽しいです。そして、その経験の中で、自分の好きな業界を見つけることができるはずです。
エンジニアとしてのこれからのキャリアを考える第一歩として、少しでも参考になれば幸いです。


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お客様の課題解決をしながら技術を広げたい方、攻めのインフラ技術を習得したい方、とことん技術を追求したい方にとって素晴らしい環境が、grasysにはあります。
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