目次
こんにちは、moridy です!
今回は趣味編です。先日プライベートで PC を自作したので記事にしてみました。
最初に注意ですが、各パーツの検証などは動作確認程度で、記事内の意見は主観的なものになります。
実力も初心者に毛が生えた程度なので、記事を読んでいただけた玄人の諸氏につきましては何卒ご容赦願います。
数年ぶりの PC 自作に一喜一憂する様をお届けする趣旨の記事です。
なぜ今なのか
私の PC はかれこれ 7〜8 年前に自作したもので、gtx1080 を使っています。
フル HD でなら意外とどんなゲームでも動くのですが(設定は要調整)、皆様ご存知 Monster Hunter Wilds がカクカクだったので PC の新調を予定していました。

(この機会に PC を更新する方は割と多いんじゃないでしょうか。MHWorld の発売が 7 年前ですので、更新には良い時期だと思います。)
そんな折に、旧 twitter に張り付いた甲斐もあり、なんと rtx5080 を購入できました!
在庫情報を教えてくれた名も知らぬツイ民の方、ありがとうございます。
gtx10XX の世代はレイトレーシングが実装される 1世代前だったので、当時はタイミングの悪さに臍を噛んだものですが、今回は rtx50XX の発売に合わせたので 5 年は心穏やかに暮らせるでしょう。
発売直後は時期が悪いことも承知の上ですが、個人的には必要な時に作るのが一番コスパが良いと思っています。
パーツ雑感
実は昨年末に UWQHD のディスプレイを購入しており、MHWilds に向けて退路を絶っていました。
それもあって、今まで問題なくプレイできていたゲームが、パフォーマンス重視の設定にしないと快適に動きません。
やはりグラフィックの良いゲームは、フレームを犠牲にしてでも大画面でプレイしたい。。。
というわけで今回は UWQHD で MHWilds がヌルヌル動くスペックを目指しています。
結論から行くと主な構成は以下の通り。
- gpu:Palit GeForce RTX 5080 GameRock 16GB
- cpu:amd ryzen9800x3d
- mb:asrock nova wifi x870e
- mem:corsair ddr5 6600mhz CL32 96GB(48*2)
- m2ssd:corsair MP700 PRO SE 4TB PCIe 5.0
- psu:superflower LEADEX VII PLATINUM PRO 1000W
gpu と cpu は現状のゲーミング PC としては最高(5090 を除く)のもので揃えました。
マザーボード、メモリ、ストレージは勢い余った感じがありますが、後悔するよりは精神衛生上良いです。

出オチ感がありますが、時期が悪いポイントがいくつかありましたので、私と同じような考えのゲーマーや日和見自作 er に向けてリストアップしておきます。
- 主要パーツが発売直後
PC パーツは発売直後の不具合が多いです。(特に最近は多い気がしますね!気のせいでしょうか。)
つい先日も rtx50XX で ROPs の欠落が判明しています。ひとまず、私の個体は大丈夫でしたが、まだまだ安定しているとは言い難いですね。
近頃のパーツは消費電力が多いこともあってか、焼損事例もちらほらと見かけます。
急ぎでなければ発売後しばらくは様子を見たほうが良いでしょう。
*現在 NVIDIA のドライバがブラックスクリーンが出るなど不安定な状態です。PC の調子が悪い方はドライバのバージョンを戻すと解決するかもしれません。 - 売り切れが多い
rtx5080 や ryzen9800x3d は言わずもがな。
gpu の発売に合わせて組んだとあって、パーツの売り切れが多い印象でした。
ゲームストレージ用の m2ssd は 2TB でよかったのですが、軒並み売り切れで 4TB に手を出すことに。
最近は以前よりも人口が多い気はするものの、ニッチな界隈なので需要が集中すると売り切れが発生しやすいようです。
- セール期間じゃない
自作 PC の良いところは好きなパーツで構成できるところですが、安くするならセールを活用する必要があります。
今回は基本無割引で財布へのダメージが深刻です。
コスパを求める人はセール時期に合わせて組むと良いと思います。 - より良いパーツが発売予定
5080 は VRAM が 16GB と 4080super から変わらず。なんでやねん。
後日発売予定の 5080ti が 24GB らしいので、それを待つのが安定でしょう。
また、3/7発売予定の radeon9070 シリーズのコスパがかなり良いです。
9070XT は 5070ti に近い性能で MSRP では 150$の差、在庫も潤沢との噂で値上げや売り切れの心配も少なそう。
m2ssd も biwin から 2TB で高速なものが先日発売されました。
(ハイエンド PC の自作後は特に新パーツの情報で苦しくなります。私感ではミドルハイくらいが色々妥協できて良い。)
これらの障害があっても欲しいと思ったならば、その時があなたにとっての良い時期です!
ではそれぞれのパーツについての雑感です。
gpu:Palit GeForce RTX 5080 GameRock 16GB
ゲームをプレイする上で欠かせないグラフィックボードですが、PC の新調を考え始めた昨年末はちょうど CES2025 での rtx50XX シリーズの発表を控えた時期でした。
結果的にハードウェアの性能向上よりもソフトウェアでのアップグレードがメインの世代でした。
世間での評判はすこぶる悪いですが、レイトレや DLSS のない世代からの移行なので個人的には性能に満足しています。(今の所初期不良にも当たってないし)
led の無いモデルもありますが、gamerock はピカピカ光ります。

お値段 23 万円也
発売日になんとかゲットできたため定価です。(発表価格は $999=16 万円程でしたよね・・・?)
1080ti は 12 万円ほどで購入した記憶があるので、発売直後でこの円安の中なら妥協範囲でしょう・・・。
大電力になった弊害かそれともベンダーの利幅確保のためか、昨今の gpu は巨大化の一途を辿っているようで、短辺でも安定して自立します。
グラフィックカード、ボードというよりも、もはやボックスといった風情です。

冷却ユニットがぎっしり詰まっているため重量も増しており、公式で支え用の棒がついてきます。しかも本体にねじ止めする徹底ぶり。ここまで来ると gpu の水冷化が進むのも理解できます。冷却フィンをケースに取り付けられるので、かなり省スペースになる上に冷却的にも有利です。
(個人的には巨大化で性能を増していく力技もロマンがあって好きです。5090 の倍にした感じは流石にどうかと思いますが・・・定格 600w は流石に動かせません。)
以前は補助電源として 8pin を2つ挿していましたが、rtx40 シリーズから 12pin と制御用の 4pin の 12VHPWR コネクタが使用されるようになっています。(大電力になったのに電力用の pin 数が減っているのが不可解)
挿し方が不十分だったり、ケーブル曲げでの接触不良が問題になり、rtx50 ではそれを改良した 12v-2×6 コネクタに更新されていました。
電源や gpu のメーカーにもよると思いますが、私の環境では非常に固く、挿し難いものでした。また、ケーブルが根本で曲がらないように補強されたことで、gpu に接続するとケースを突き破らんとばかりに飛び出します。
小型の PC ケースを予定されている方もそうでない方も、gpu の高さ+7cm 程度は余裕を取ることをお勧めします。(コネクタの角度を変える変換アダプタもありますが、デフォルトでも焼損事例を見かけるので一旦様子見。個人的にはライザーケーブルを使ってみたかった。)
余談ですが、発売日に某 PC パーツショップの抽選に参加しに行きました。列には並べませんでしたが、現場の迫力に気圧される貴重な体験でした。
お忙しい中パーツの相談に乗って下さった店員さん、ありがとうございます。列整理に奔走されていた店員さんも、ありがとうございます。
cpu:amd ryzen7 9800x3d
現世代でゲーム最強と名高い cpu です。従来のキャッシュに加えて 3d v-cache を追加することで、キャッシュの容量を拡張し、性能の向上を実現しています。
コア数は 8 コアと少なめですが、ゲーム用途には十分です。動画のエンコードなどが主目的となる場合は後の 9900x3d を待ったほうが良いでしょう。
前世代の ryzen x3d シリーズで評判が高まっていいたためか、発売当初も 8 万円と決して安くはなかったものの、発売とともに在庫が蒸発して今に至ります。
何度かの値上げ(公式)を経て、現在のお値段は 10 万円前後です。
ネットショップの在庫はほぼないですが、店頭での販売は細々と行われているようです。欲しい方は最寄りの店舗で予約しましょう。(もしかしたら在庫を小出しにする転売対策なのかもしれません。)
トラブル対応が面倒にはなりますが、海外からの個人輸入という手もあります。

am5 の cpu を見て最初に気になるのはゴツゴツとしたその歪な形です。また、ソケットのロック機構が intel と同じレバー式になっており、cpu の 2 点に集中してかかる力が気になります。
結果的には特段の対策を行いませんでしたが、高価なパーツなので不安になるのが人情というものでしょう。
cpu クーラーの取り付け時にグリスを伸ばすためにグリグリやると、cpu クーラーの設置面を am5 の角で傷つけるので注意してください。
前世代では発熱に難があったようですが、9800x3d では素子の配置を変更することで改善している様です。
冷却に 420mm の簡易水冷 cpu クーラーを使用したというのもあるかと思いますが、cinebench2024 を 1 度回した程度では 80 度を超えませんでした。(パーツの寿命を縮めるのも怖いので、基本的に連続試験はやってません。)
mb:asrock nova wifi x870e
6 万円台にしては機能が多く、コスパが良いと評判のマザーボードです。led のライティングがかっこいい。

usb 周りが充実していることに加え、bluetooth、wifi7 にもデフォルトで対応しています。lan は 5Gb と十分。
pcie スロットは gpu を除くと pcie3.0*1 と pcie3.0*2 がそれぞれ 1 つずつだけなので、そこは注意が必要です。
pcie の拡張スロットはあまり使わず、usb で全て済ませたい人向けでしょうか。
gpu のスロットは最近流行りの簡単につけ外しができる独自機構(EZ RELEASE)になっています。
実際に使ったところ、ここはすごい使いやすかったです。クリック感で正常に取り付けられたこと、取り外しができる状態になったことを教えてくれます。
各所にはアルミ鍛造のヒートシンクが取り付けられており、5 つの m2 スロットはヒートシンクでカバーされています。おまけに m2 のヒートシンクにはサーマルパッドが貼り付け済み。
メモリは DDR5-8200+ 対応のスロットが 4 つ、256gb まで対応です。
また、最近のハイエンドマザーボードの傾向でもある様ですが、VRM フェーズが多く(23 個)耐久性の高さを謳っています。
ここまで書いた通り、必要とされる要素はおおよそカバーされているマザーボードです。
正直なところマザーボードの機能にあまりこだわりはなく、個人的には必要な機能がカバーされていれば ok です。
選定理由は、過去に自作した 3 台の PC 全てで asrock 製マザーボードを使用しており、それぞれ 5 年間は不具合なく使用できたという個人的な信頼感が大きいです。あとデザインが好き。
いつもお世話になっております。
mem:corsair ddr5 6600mhz CL32 96GB(48*2)
メモリはマザーボードのテスト済みメモリの一覧(QVL)から選びました。
asrock の表はブラウザの全文検索で調べる必要があり使い難かったです。pangoly という自作 er 支援のサイトで探すのが楽でした。各マザーボードの QVL が取り込まれており、速度などで絞り込みもできます。
ddr5 では性能の向上に合わせてレイテンシの制限が厳しくなっており、4 枚挿は不安定になるとのこと。
後からの追加は考えずに速度と容量が両立する 48GB の 2 枚組を選んでいます。

大容量メモリはチップの多さからレイテンシが大きくなるとか、9800x3d は 6000〜6400Mhz が良いとかなんとか・・・
理解できていないので、お金で保証値の高いものを用意して解決しました。メモリの場合、大は小を兼ねます。
昨今のメモリは XMP や EXPO といった OC 用プロファイルがメモリ内に保存されており、そちらを利用すればメモリ OC にも気軽に手を出せる良い時代です。(OC メモリは保証値の内であればメーカーの保証が効きますが、基本的に自己責任です。)
なお私の環境(個体)では XMP そのままの 6600mhz では不安定でした。メモリ OC編へ続く
m2ssd:corsair MP700 PRO SE 4TB PCIe 5.0
せっかくマザーボードに gen5 の m2 スロットがあるので、最速に近いものを選びました。
カタログスペックは seqread 14,000MB/s、seqwrite 12,000MB/s になります。

ゲームのロード時間ほど無駄なものはそう無いですが、果たしてゲーム用にこれだけの速度が必要なのかは疑問です。(余談ですが、MHWilds の高解像度テクスチャパックは 70GB ありました。しかし、プレイ中の読み込み速度はそこまで高くありませんでした。)
2TB ほどで十分なのですが、考えることは皆同じなのか、売り切れ・・・
容量あたりのコスパは 4TB でも大して変わりませんが、大容量の ssd は耐久性(TBW)も高いのでヨシ!
psu:superflower LEADEX VII PLATINUM PRO 1000W
お手頃な価格の platinum 電源です。rtx5080 から見ると 850W あれば十分ですが、発熱対策も兼ねて 1000W に。

こちらは割と変わり種で、フルモジュラー電源(ケーブルを全てつけ外しできる)ではあるものの、
ATX12V 以外は独自企画の 9pin であれば電源側はどこに挿してもよい優れものです。(基本的に電源側に挿すところは決まっています。)

フルモジュラー電源のケーブルは形が同じでも互換性がないと思った方が良いそうなので、独自仕様でも問題ありません。
ケース内での取り回しに余裕ができるので単純に嬉しいところ。
あとセミファンレスなので静かです。私の環境では他のファンがうるさいのであまり関係ありませんでしたが。
完成図
全て組み込んだ様子が以下です。全てのパーツが光るゲーミング仕様となっております。

今回組み込んだケースは geometric future の model 5 です。デザインと機能性は良いのですが、配線スペースに余裕がなく難易度が高めでした。なるべくケーブルを隠しましたが、裏側がぐちゃぐちゃなのは秘密です。
MHWilds のベンチマークを走らせた結果、「非常に快適」でした。素晴らしい!

ひとまず当初の目的は達成です。これだけで手間もお金もかけた甲斐がありました。
以前と比べるとモンスターの描画もはっきりしていて、細部までわかります。
レイトレのない世界から来ましたが、水の映り込みが綺麗で感動します。
フレームジェネレーションも初体験でしたが、実際の FPS よりもスムーズに見える気がします。
対戦ゲームでも適用してみましたが、私のレベルでは遅延も気になる程ではありません。(ちょっと違和感があるかな?程度で体感できないほどでした。重たい場面での瞬間的な FPS 低下の方が気になります。)
まとめ
せっかく時間を割くのであれば、良い体験をした方がお得だと私は思います。
今なら AI 活用という言い訳も立ちますので、皆さんもハイスペック PC をおひとついかがでしょうか。
次回:組み立て編(おまけ:メモリ OC編)

