目次
こんにちは、角田です。
Google CloudのWorkflowsを使うと、Google APIsについて学ぶことができます。
学べるし、初心に帰れるし、今よりもうちょっとGoogle Cloudがこっち向いてくれます。
良いっっ
この記事は、例えばGCEインスタンスを作成する場合、
gcloud compute instances createコマンドを実行するとGCEインスタンスができる。
terraformファイルを作成してapplyするとGCEインスタンスができる。
Google CloudコンソールでぽちぽちするとGCEインスタンスができる。と思っている方向けです。
Cloud Workflowsとは
Google Cloud上で、複数のサービスやAPIを連携・自動化するためのサーバレスのワークフローエンジンです。
プロセスの自動化、データパイプラインの構築などに利用できます。
フルマネージドかつサーバレスなのでインフラの管理は必要ないです。
安いです。
Cloud WorkflowsでGCEインスタンスを作ってみる
ワークフローを作成し、GCEインスタンスを作ってみます。
hostname： tsunoda-sample
OS： Rocky-linux9
zone： us-central1-c
machine-type: e2-mediumワークフローのソースはこちら↓
# create GCE Instance
main:
params: [input]
steps:
- init:
assign:
- project: ${sys.get_env("GOOGLE_CLOUD_PROJECT_ID")}
- zone: "us-central1-c"
- machineType: "e2-medium"
- instance_name: ${"tsunoda-sample"}
- insert_machine:
call: googleapis.compute.v1.instances.insert
args:
project: ${project}
zone: ${zone}
body:
name: ${instance_name}
machineType: ${"zones/"+ zone + "/machineTypes/"+ machineType}
disks:
- initializeParams:
sourceImage: ${"projects/rocky-linux-cloud/global/images/rocky-linux-9-optimized-gcp-v20250610"}
boot: true
autoDelete: true
scheduling:
automaticRestart: false
onHostMaintenance: TERMINATE
preemptible: true
networkInterfaces:
- network: "global/networks/default"
accessConfigs:
- networkTier: PREMIUM
tags:
items:
- tsunoda-samplegcloudコマンドだと、
“gcloud compute instances create ~” で作成しますが、
Cloud WorkflowsではGoogle APIsにしたがって、Method: instances.insert を使用します。
もうの1つポイントは中段ぐらいにある、sourceImage：${“projects/rocky-linux-cloud/global/images/rocky-linux-9-optimized-gcp-v20250610”} です。
どのようにImageのパスを取得してきたかというと、以下のようにコンソールで作成画面を進め、”同等のコード”→”REST”を確認して取得してきています。
コンソールでぽちぽちと作成した内容を、”同等のコード”ボタンでコマンドラインやREST APIに変換してくれます。
REST APIに変換すると、こんな内容になるのです。
ワークフローを実行すると、
$ gcloud compute instances list | grep tsunoda-sample
tsunoda-sample us-central1-c e2-medium true xx.xxx.x.xx xx.xxx.xx.xxx RUNNINGGCEインスタンスを作成できました。
作成したGCEインスタンスを停止して削除する
処理が終わったらインスタンスを停止して削除まで自動で行われることを想定し、そこまでワークフローで自動化してみます。
とりあえずsnapshotを取ってからインスタンスを停止→削除という流れにしてみます。(良さげな処理についてぱっと思いつかずw)
ソースはこちら↓
# create GCE Instance
main:
params: [input]
steps:
- init:
assign:
- project: ${sys.get_env("GOOGLE_CLOUD_PROJECT_ID")}
- zone: "us-central1-c"
- machineType: "e2-medium"
- instance_name: ${"tsunoda-sample"}
- insert_machine:
call: googleapis.compute.v1.instances.insert
args:
project: ${project}
zone: ${zone}
body:
name: ${instance_name}
machineType: ${"zones/"+ zone + "/machineTypes/"+ machineType}
disks:
- initializeParams:
sourceImage: ${"projects/rocky-linux-cloud/global/images/rocky-linux-9-optimized-gcp-v20250610"}
boot: true
autoDelete: true
scheduling:
automaticRestart: false
onHostMaintenance: TERMINATE
preemptible: true
networkInterfaces:
- network: "global/networks/default"
accessConfigs:
- networkTier: PREMIUM
tags:
items:
- tsunoda
- create_snapshot:
call: googleapis.compute.v1.snapshots.insert
args:
project: ${project}
body:
name: ${instance_name+"-"+"testsnap"}
sourceDisk: ${"projects/"+project+"/zones/"+zone+"/disks/"+instance_name}
storageLocations:
- us-central1
- stop_machine:
call: googleapis.compute.v1.instances.stop
args:
project: ${project}
zone: ${zone}
instance: ${instance_name}
- delete_machine:
call: googleapis.compute.v1.instances.delete
args:
project: ${project}
zone: ${zone}
instance: ${instance_name}
各stepのargsについては、GoogleAPIsのinstancesドキュメントを見ながら、必要なものを拾ってきています。
そもそも停止、削除のMethodってどれだっけ？みたいなところからドキュメントを漁っていきます。
snapshotを作成するときに必要な、sourceDisk: ${“projects/”+project+”/zones/”+zone+”/disks/”+instance_name}については、先ほどと同様コンソールで作成画面を進め、”同等のコード”→”REST”を確認して取得してきています。
Google APIs
そんな感じでCloud Workflowsを使っていくと、Cloud Workflowsを通じてGoogle APIsについて少し慣れてきます。
そうだよね、元を辿ればGoogle APIsだよね、と。
“同等のコード”からも分かるように、コンソールで作成ボタンを押した時に裏側ではGoogle APIsが動いているということを改めて思い出します。
gcloudコマンドも、コンソールでぽちぽちするのも、私たちが普段触っているものってほとんどGoogle APIsに該当しています。
普段意識しないことが多いですが、Cloud Workflowsを触るとイメージが1段階深くなります。
gcloud compute instances create → Google APIs → GCEインスタンス完成
terraformファイルを作成してapply → Google APIs → GCEインスタンス完成
Google Cloudコンソールでぽちぽち → Google APIs → GCEインスタンス完成・2002年、Google最古のAPI 「Google Web API」が発表
・2008年、Google Cloud最古のサービスである「App Engine」が開始
・2010年ごろからGoogleのAPIを統一化する流れが加速、ここから今日のGoogle APIsの土台が作られ始める
Google Cloudが開始される前からGoogle APIsはあるんですね。
Google APIsは「シンプルでありながら使いやすい」 という一貫したデザインで続いています。
また、基本的にGoogle APIsはGoogle Cloudコンソール内の 「APIとサービス」で管理ができます。
Google Cloudコンソールの左のメニューから”全てのプロダクトを表示”を押すと1番上に「APIとサービス」が来ます。
おー。根幹を担っている感。
Google Cloud開発者は、その全ての操作をAPI越しに行うことになるので、GoogleのAPIを把握しておくことは非常に重要です。
Cloud Workflowsを触ってみよう
Cloud Workflowsを触ることで、Google APIsがぐっと身近に！
他のプロダクツでもいけそうですが、色々触ってみた結果、個人の感想としてはCloud Workflowsが1番Google APIsを意識できました。
おすすめです。
コンソールぽちぽちした時は同等のコードも見てみると良いです。
Google APIsに実家のような安心感を感じることができます。ただいま！
皆さん良いWorkflowsライフを。
余談
GAEから始まったGoogle Cloudですが、そのGAEはGoogleの「20%ルール」から始まっています。
20%ルールとは、勤務時間の20%は自分の好きなことをするGoogleの社内ルールのことです。
そこからGAEが始まり、今日のGoogle Cloudへ繋がっています。歴史あり。
Google App Engine 全ては20%プロジェクトからスタートした
先日、2歳の息子が汚れた自分の手を見てじっと考え、私の着ていた服で手をゴシゴシ拭きました。
あまりの発想に20%ルールを思い出しました。
