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私が Python の自動化ツールを Nox に乗り換えた理由

皆さん、こんにちは! 最近は GitHub Actions や Cloud Build のトリガーを使った CI/CD パイプラインの構築など、DevOps の世界にどっぷり浸かっています。こうしたツールを触ったことがある方なら、自動化チェックをいかにクリーンかつ一貫した状態に保つかが、運用の肝であることをご存知かと思います。

先日、パイプラインを構築していた際、リードエンジニアから「Nox」を紹介されました。正直に言うと、1週間前までは Nox が何なのか、なぜそれを使うべきなのか全く分かっていませんでした。しかし、CI パイプラインのメンテナンスに 1週間使ってみた今、私はすっかり Nox の虜(とりこ)になっています。

今回のブログでは、私が「Nox 初心者」からファンになるまでの道のりと、皆さんの自動化チェックを簡素化するために、今日からどうやって Nox を使い始めればいいのかを具体的にご紹介します!

Nox を使う理由

「手動」という苦行:Nox に出会う前の日常
Nox に出会う前、私の自動化チェックのワークフローは……控えめに言っても、とにかく「面倒」の一言でした。プッシュする前にコードの品質を担保するため、ツールを一つずつ手動で実行しなければならなかったのです。

この作業はとにかく反復的で、もしチェックを一つでも忘れてしまうと、数分後に CI パイプラインがエラーを吐いて落ちてしまう……という状況でした。こうしたタスクを一つにまとめ、一括で実行できる方法を切実に求めていたのです。

Nox の登場:すべてを支配する一つのコマンド
では、Nox はどのようにワークロードを軽減してくれるのでしょうか? 簡単に言うと、Nox はバラバラだった個別のコマンドを、一つのクリーンな Python スクリプトとして整理してくれる「ラッパー」のような存在です。5 つものコマンドを覚える代わりに、今ではこれを入力するだけです:

nox (または uv run nox

Nox は以下のプロセスをすべて自動で管理してくれます:

効率性(Efficiency): すべてのチェックを順番に実行し、結果をまとめてレポートします。

環境の分離(Isolation): 各ツール専用の仮想環境を個別に作成します。

一貫性(Consistency): 必要な依存関係を正確にインストールします。

Nox の設定:ゼロから自動化を実現するまで
私が Nox を導入し、実際に運用を開始するまでに行ったステップを紹介します。

Nox のインストール手順

ステップ 1:Nox のインストール

私は爆速のパッケージマネージャーである uv を愛用しているので、プロジェクトへの Nox の追加はこれだけで完了です:

uv add nox

ステップ 2:noxfile.py の作成

プロジェクトのルートディレクトリに noxfile.py という名前のファイルを作成します。これが、あなたの「自動化のプレイブック(指示書)」になります。

ステップ 3:セッションの定義

ここでのゴールは、Nox に「環境を作り、ツールをインストールし、チェックを実行せよ」と指示を出すことです。基本的な設定例を以下に示します:

Nox の内部では何が起きているのか?

nox コマンドを実行すると、各セッションは以下のような厳格なライフサイクルに従って処理されます。

反復(Repeat): 1 つのセッションが終わると、次のセッション(tests など)に移り、同じプロセスを繰り返します。

環境の分離(Isolation): 例えば lint セッションの場合、Nox は専用の仮想環境を作成します。これにより、ローカルマシンのグローバルなパッケージ群を汚す(干渉する)心配がありません。

依存関係の管理(Dependency Management): session.install() を使用します。バージョンを指定しない場合は最新版を取得するため、常にクリーンで最新の環境を維持できます。

実行(Execution): 作成されたばかりのクリーンな環境の中で、指定したコマンドを実行します。

「成功」の画面:一目でわかる実行結果

Nox を使っていて最も気持ちがいい瞬間は、最後に表示されるサマリー(要約)です。何ページ分ものログを延々とスクロールしてエラーを探す必要はありません。実行後には、次のようなクリーンで整理されたテーブルが表示されます:

これにより、どこで・何が失敗したのかを特定するのが驚くほど簡単になります。自動化のどの部分が壊れてしまったのか、もう「推測」に頼る必要はありません!

最後に

Nox に移行したことで、私の CI/CD パイプラインは格段に堅牢(ロバスト)になりました。ローカルでチェックを実行する時も、GitHub Actions で実行される時も、プロセスは全く同じです。

Nox の導入は時間の節約になっただけでなく、「環境のノイズ」を減らしてくれました。そして何より、自動化という作業自体が以前よりもずっと楽しいものになりました。


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